学園職員ブログ
好きなスポーツは何ですか?(スポーツにちなんだスイーツがあるって知ってますか?)
2019年01月21日
パティシエ科では、フランス菓子を中心に数多くのスイーツを実習で作ります。
そんなスイーツにはいろんな歴史を持ったものが多くあります、
歴史にちなんだもの、芸術家・政治家に由来するもの、スポーツや文化に由来するもの…
今日はその中のひとつ「パリ・ブレスト=Paris-Brest(仏)」についてお話しますね。
これがParis-Brest(パリブレスト)という、フランスを代表するお菓子。
シュー生地をリング状に絞り、焼成しプラリネクリームを絞るというのが一般的。(「シュー生地をリング状に絞る」という事以外は細かな決まりはあまりない。)
このお菓子がどんなスポーツと関係あるかというと。
フランス人が好きなスポーツはというと真っ先に上がるのは「サッカー」ですよね、他にも街中で手軽に楽しめる「ペタンク」 日本以上に競技人口が多い「柔道」そして国を代表する大会が行われる「自転車」!
「ツールドフランス」って聞いたことないですか? そうなんです、フランス人は自転車競技が大好き!なんです。
そうこのお菓子「Paris-Brest」は1891年、フランスのパリとブレスト間を走る自転車レースが始めて開催されました。
それを記念して作られたのがこの「Paris-Brest」(自転車の車輪を模してリング状になってる。)です。
実際にこのスイーツも実習で作りました。(その様子を簡単にまとめてみました。)
「自転車の車輪」がモチーフですから、シューのリングが綺麗な円形状になるように、内側にバターを薄く塗ったセルクルを置いて焼成します。
そしてこれを上下に切り分けて中にクリームを絞ります。
本校ではクレムパティシエール(カスタードクリーム)+バター+プラリネでつくったもの。
「プラリネ」ってアーモンドやヘーゼルナッツのペーストなんですが結構、高カロリー。
なんで、そんな高カロリーなクリームを使うのか?
それはね。
「Paris-Brest-Paris」という自転車競技は「パリ」とブリュターニュ地方の「ブレス」を往復する自転車競技その走行距離は、1200㎞!! そんな過酷な競技なんです。
そこで、このお菓子を考案したパティシエ「ルイ・デュラン」が、レースの参加者に体力をつけてもらうためだと言われています。(諸説ありね)
でも「プラリネクリーム」個人的に好き!ホントにおいしいんです。
是非一度食べていただきたい!そんなので高カロリーですが実習でもこのクリームを使います…
(パティシエ科第1期から配合は変えてません。)
そのクリームをサイドから見えるように形よく絞って、
上生地を載せれば完成です。
中も全部クリームだけだと流石にちょっと重たいので、同サイズのリング状に焼成したシュー生地を中に挟むことで丁度良いバランスの「Paris-Brest」の完成です。
後は切り分けてケースに取りわけて、「Paris-Brest」の実習が終了です。
お菓子を学ぶとき、そのお菓子の由来や歴史を一緒に勉強するとより面白く。
お菓子作りが楽しくなりますよ。
パティシエ科の実習はお菓子作りだけじゃなく「歴史や由来」まで含めた実習を行っています。
これが1901年「Paris-Brest-Paris」のポスターですよ。
他にも面白い名前や、由来のスイーツがあるので続きはまた次回。